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私の父「ときよし」は2017年3月にすい臓ガンが見つかりました
病院もO市民病院に決まり、検査入院を待つだけとなりました
じっと待っていられないというのが本心ですが、それまでの間は本人も私もいつもどおりの日常を送りながら検査を待つだけです
ただときよしは多分ガンだという事、体調がすぐれない事を会社に隠して仕事に行ってました
今まで腹・背中痛だけだったのがその頃には食べたものを吐いてしまう様になっていて、仕事場は自然豊かな場所だったので誰にも見られない様にお昼ご飯の後は毎回人影のない木陰まで吐きに行っていたそうです
夜は私の所に泊まりに来たり、実家で過ごしたり色々でした
すい臓がんの疑いが出てからときよしはすっかり落ち込んでしまいました
いつも「ガン」にとらわれ死んでしまう事ばかりを考えていました
前向きになって欲しいのですが、どんな痛みか分かってやれず、毎日吐いて苦しいとさすがに励ます言葉には限界がありました
そこで長年通っている最初のY医院の先生に励ましてもらおうと考えました。この先生をときよしはすごく信頼してたので、先生の言葉を重く受け止めるだろうと思いました
あれからO市民病院の検査でやはりすい臓がんの疑いがある事を伝え診察してもらいました その後私と先生の2人の時間を作ってもらい、私は2つの事を先生に言いました
1つ目は「痛いと何度もここに来たのにどうしていつまでも胃痛と言い続けたのか、やぶ医者か」ということ
ひどい事を言っているのは十分に解ってるけど・・こういう時私は自分が止められません。ときよしに一度も言ったことはありませんが、この先生に対して心底腹が立っていました。病気は先生が見逃した・・そう思っていました。
2つ目は本当の目的の「必ず治ると先生の口から励ましてやってほしい」ということ 悔しいけど私が励ますよりもずっと効果があるんです。
診察室から私が出てくると待合で1人待たされてたときよしが「先生と何言いよったと?」と聞いてきたので「痛み止めの事」と言いました。すぐに診察室から先生が出てきてときよしの肩を軽くたたいて「大丈夫」と励ましてくれました。不安そうだったときよしも長年信頼してる先生に励まされてホットしたみたいで、涙をためて「先生ありがとう」と言って帰りました
そして帰りの車の中で
「お父さん、多分すい臓がんやけど絶対治して元通り食べれる様になってまだまだ長生きするけん」と私に約束してくれました
私も「ときよしにはまだまだやりたい事もあるし、うちも30代の若さで両親亡くしたくないし絶対に治ってもらわなな」
と伝えました
目はキラキラしててお腹の中に病気を持ってるなんて思えない程パワーを感じました
ときよしは昔からそんな人でした